| 島根難病研究所▼平成15年度研究事業報告書 | ||
中高齢者のメンタルヘルスに関する地域保健活動 |
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▼共同研究
▼部門別研究 |
島根難病研究所健康管理研究部門 研究代表者 藤田 委由 1.研究テーマ:中高齢者のメンタルヘルスに関する地域保健活動 2.研究者氏名:藤田委由(島根大学医学部公衆衛生学)、堀口淳(島根大学医学部精神医学講座)、木原勇夫(島根大学医学部健康スポ−ツ科学) 3.研究概要 【目的】出雲市の地域住民における精神保健の向上を目的に、「気分ほがらか教室」を開催した。「気分ほがらか教室」は健康講話を中心にした健康教室とレクレ−ションを中心にした運動教室で構成される。本教室は平成15年12月より平成16年3月まで、毎週土曜日の午後に90分間、合計12回開催した。教室開始前と終了時に抑うつに関するアンケ−ト調査を実施したので、結果の概要を報告する。【方法】出雲市健康福祉課の協力により「気分ほがらか教室」の参加者を募集した。気分ほがらか教室の参加者に対し、(1)感情、気分を評価する自己記入式質問票の日本語版POMS*1)による調査、(2)自己評価式抑うつ性尺度(SDS)*2)による調査、(3)健康調査票による1日睡眠時間の調査、を教室開始前と終了時に実施した。日本語版POMSは「緊張−不安」、「抑うつ−落ち込み」、「怒り−敵意」、「活気」、「疲労」、「混乱」の6感情尺度を測定する。【結果】気分ほがらか教室の開始前と終了時に日本語版POMS、抑うつ性尺度(SDS)、1日睡眠時間を測定できた教室参加者は13名であった。この13名を解析対象者とした。平均参加回数(範囲)は8.8回(4−12回)であった。性別は男2名、女9名で女の参加者が多い。平均年齢(範囲)は65.6歳(56−74歳)でいずれの参加者も中高齢者である。日本語版POMSにおける「緊張−不安」、「抑うつ−落ち込み」、「怒り−敵意」、「活気」、「疲労」、「混乱」の6感情尺度を気分ほがらか教室開始前と終了時を比較した。その結果、図1に示すように「緊張−不安」の感情尺度は教室開始前に比べ終了時には減少していた(有意差なし)。気分ほがらか教室によって「緊張−不安」の気分が改善されたのかもしれない。「怒り−敵意」の感情尺度は教室開始前に比べ終了時に上昇していた(有意差なし)。 抑うつ尺度(SDS)と1日睡眠時間を教室の開始前と終了時に比較した。その結果、抑うつの状態と睡眠時間に著しい変化は認められなかった(図2,図3)。 【結論】出雲市の地域住民13名を対象に精神保健の向上を目的にした、「気分ほがらか教室」を開催した。教室の開始前と終了時における抑うつ状態の著しい変化は認められなかった。【謝辞】気分ほがらか教室の実施に当たり、出雲市健康福祉課より多大なご協力を頂いた。心より感謝いたします。【文献】1)横山和仁,荒木俊一,川上憲人,竹下達也.POMS(感情プロフィ−ル検査)日本語版の作成と信頼性および妥当性の検討.日本公衆衛生学雑誌 1990, 37: 913-9172)堀口淳,柿本泰男.特発性パ−キンソン病の抑うつ症状と痴呆.臨床精神医学 1983, 12:1263-1268 4. 学会機関誌発表状況 |